暁東麻辣湯
先月末のゴールデンウィーク前に、姫路に「暁東麻辣湯」というお店がオープンしました。麻辣湯とは麻=痺れる、辣=辛い、湯=スープ、つまりシビカラスープということで、中国四川省発祥と言われる花椒と唐辛子、スパイスや薬膳の効いたスープのことです。中国出身の料理人が作る本格的な味ということで楽しみにしていて、満を持してランチにいただいてきました。
注文は各種材料の並んだショーケースから自分でトングで選んで容器に入れていき、その重量に応じて100gあたり400円の料金を支払うシステムになっています。どの程度選んだらちょうどいいのか最初は難しいと思いましたが、少なめぐらいの気持ちで選ぶといいと聞いて「この程度でどうかな」と思って量ってみると、ちょうど400gだったのでそれでお願いすることにしました。この時ぴったり400gだったので100g単位で四捨五入でもされているのかと思いましたが、お店の奥様も「何かされているんですか?」とびっくりしていたのでそういうわけではないようです。
スープの辛さは不辣、微辣、麻辣、特辣の4段階あって、微辣では物足りなそうだけど麻辣では辛すぎるだろうかと思ったものの、辛いものは好きな方なので大丈夫だろうと麻辣を選びました。また、計量とは別にトッピングとして牛肉、ラム肉、エビ、チーズが選べるので、ラム肉も追加してみました。
料金を支払ってしばらく待っていると、具材をスープでしっかり煮込んだものが出来上がって呼ばれるので受け取ります。いかにも辛そうな赤と褐色のスープが湯気を上げていて、食欲をそそるのを写真に収めて、しばらく眺めてからいただきました。
辛そうなスープはやっぱり実際に辛いのですが、単純に辛いだけではなくスパイスなどの複雑な味わいがあって、本場中国の味を想像させるものです。最初は辛くてあまりごくごく飲めるものではないのですが、しばらく食べているうちに慣れるというよりは麻痺してくるので、最後は飲み干すような感じになりました。
具材として私は香菜(パクチー)をたっぷり入れたのですが、これがいい香りを出していてとても良かったです。パクチーが効いているだけで異国を感じさせてくれますね。一方ラム肉の方がスープに負けてしまっているのか、良くも悪くもほとんど味を感じませんでした。他の具材では湯葉のようなものがスープに馴染んでとても美味しかったのと、肉汁が閉じ込められた肉団子がジューシーで良かったです。
スープが予想したより塩分濃いめだったので、薄味だった台湾とは違うのだな、と思いながら食後に奥様に「本場中国の味そのままなんですか?」と聞いてみましたが、お店によって色々だけど大体こんな感じ、という回答でした。やっぱり中国でも寒い地方は塩辛い傾向にあるようなので、特に日本人の舌に合わせたというわけではないようです。
なお、店名の暁東とはどういう意味なのかと思ったら、どうやら料理人の姜暁東さんのファーストネームだったようで、これは中華圏ではよくあることのようです。
この日の開店間もない午前中のうちに行ったにも関わらずお客さんが結構入っていたので、気に入ってリピートしている人も多いようで、また気になって入ってみたという人も私だけではないようです。私は今回、計量後の具材の写真を撮り忘れたのが痛恨の極みだったこともありますが、そうでなくともまた別の具材も試してみたいという気持ちもあるので、また近いうちに伺いたいと思います。具材の種類もたくさんあるので、自分の定番の具材というのを見つけるまで少なくともあと数回は通う必要がありそうです。
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