#359 「ラ・フォル・ジュルネTOKYO2025」を聴いた感想を家でひとりごとラジオ https://www.youtube.com/watch?v=cyVye-1Bx4U
コンサートを聴いた感想。ゴールデンウィークに有楽町で行われるクラシックの音楽祭です。 聴いた作品や作曲家について、印象的だった公演や演奏家など。 #lfj2025
#359 「ラ・フォル・ジュルネTOKYO2025」を聴いた感想を家でひとりごとラジオ https://www.youtube.com/watch?v=cyVye-1Bx4U
コンサートを聴いた感想。ゴールデンウィークに有楽町で行われるクラシックの音楽祭です。 聴いた作品や作曲家について、印象的だった公演や演奏家など。 #lfj2025
#lfj2025
https://www.lfj.jp/lfj_2025/
今年も3日間、聴ける限りのコンサートが聴けました。
私が興味を持っているプログラムを選ぶと、毎年だいたい古楽と20世紀以降の曲になるのですが、今年もそうした曲をまとめて聴けました。ガーシュウィンの曲をだいぶ聴いたなあ。
来年も、どんな音楽に出会えるか楽しみですし、ラ・フォル・ジュルネに限らず、様々な音楽を聴いていきたい。
(追伸:チケットが売り切れでなければあと2、3公演は聴きたかったです。1日7公演×3の21公演が、個人的には限界だと思う) #fedibird
山中千尋(p)*、大井澄東(ドラムス)*、山本裕之(べース)*、
エリプソス四重奏団(サックス四重奏)**、大山大輔(朗読)**、
ポール・レイ トリオ(ジャズトリオ)***、
東京フィルハーモニー交響楽団、ケンショウ・ワタナベ(指揮)
~ニューヨーク~
ガーシュウィン:ピアノ協奏曲 ヘ調*
ワクスマン:アルテミスへの夢 (管弦楽版日本初演)**
ガーシュウィン(レイ編):ラプソディ・イン・ブルー***
#lfj2025 公演315
〈アメリカ仕込みのアーティストたちが奏でるニューヨークの「生」
私が今年最後に聴いたのは、オーケストラと2つのジャズトリオ、そしてサックス四重奏団が共演する、アメリカの作曲家の三曲。
ガーシュウィンの2曲は、それぞれオーケストラとトリオの個性が組み合わさる。ぶつかり合わずに、でも遠慮することはなく、絶妙なバランスで融合する。「ラプソディ・イン・ブルー」は途中でオーケストラも原曲から離れて、最後には戻って来る瞬間が最高だった。
「アルテミスへの夢」は、現代の作曲家による、宇宙をテーマにした作品。それぞれの楽章に、シリアスさも希望も感じる。
今年のラ・フォル・ジュルネのテーマは都市の記憶で、様々な年代の都市をテーマにした曲が演奏された。その一つの到達点が、20世紀、21世紀はじめのアメリカ、ニューヨークだった、ということなのかな。
でも、5年後、10年後に同じテーマでプログラムを組んだら、また新たな時代の都市があるはずで、それはいつか聴いてみたい。
#lfj2025 公演336
〈1972年・インドネシア〉 #北村朋幹 (p)
武満徹:フォー・アウェイ
クセナキス:エヴリアリ
ジョラス:ソナタのためのB(B for Sonata)
1972年にテレビのドキュメンタリー番組のためにインドネシアを訪れた作曲家たちが、インスピレーションを得て作った曲。この三曲を一度に演奏するのは相当なエネルギーだったと思う。
ガムランから影響を受けているとのことですが、それぞれの表現が異なるのが興味深い。
感じたことというか、心象風景を描いているような武満作品。すべての音をピアノで再現しようとするようなクセナキス作品。対照的に、最小限の音で再現しようとする(でも、徐々に大きな音になっていく)ジョラス作品。
アンコールも、バルトークがバリ島をテーマにした曲。
#lfj2025 公演345
オリヴィエ・シャルリエ(vl)
ルイ・ロッド(vc)
ラヴェルが、20世紀の作曲家、それも、同時代の作曲家の中で前衛的な作品作りをしていた人なのだ、ということを改めて感じる曲。ジャズの要素あり、後のミニマルミュージックに通ずるようなリズムあり。
ヘンデルの曲は、19世紀から20世紀の音楽家ハルヴォルセンが編曲している。そのため、バロックの時代らしいメロディーはありつつ、それだけじゃないなにかを感じました。
ヘンデル(ハルヴォルセン編):ヴァイオリンとチェロのためのパッサカリア ト短調
ラヴェル:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ
#lfj2025 公演334〈パリのスペイン人〉ラファエル・フイヤートル(g)RAPHAEL FEUILLATRE
「ギター1台でこれだけ豊かな音が出るなんて!」という、ものすごい表現力。右手を使わず、左手で弦を弾いたり。ギター以外の楽器のような音(それはベースだったり、ピアノだったり笛だったり)が鳴ったり。
パリで活動していた時期のある、フランス以外の国の作曲家の作品。スペイン人のアルベニス、リョベート、アルカスと、南米の(ということはスペインやポルトガルと文化的な縁がある)ヴィラ=ロボスとピアソラというラインナップ。
アルベニス:スペイン組曲から アストゥリアス
リョベート:聖母の御子
リョベート:盗賊の歌
アルベニス(フイヤートル編):12の性格的な小品集
から 朱色の塔
ヴィラ=ロボス:ブラジル民謡組曲から 抜粋
ピアソラ:ブエノスアイレスの「四季」から ブエノスアイレスの冬
アルカス:椿姫の主題による幻想曲
#lfj2025 公演342
壷阪健登(ジャズ・ピアノ)
今年、様々な公演に出演して活躍された方。
ここでは自作曲を演奏するリサイタル。
壺坂さんは小中学生の頃、ラ・フォル・ジュルネを聴きに来ていたそうで、その方が今こうしてステージに立っているというのは、この音楽祭の20年という歴史を感じる。
ステージと客席が非常に近い会場なので、リズムを取る様子とか、表情とか、音とともに表現を感じられるのが印象的。
#lfj2025 公演215〈見よ!このオールスター。華麗なるビッグバンド〉
ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ directed by エリック・ミヤシロ featuring KONA ROSE、
~ニューヨーク~世界のジャズシーンを牽引する名門クラブ精鋭バンドがLFJ初登場!
ソロやグループでもコンサートを行うくらいのプレイヤーと、これからそうした存在になって行くであろう若いプレイヤーが共演するビッグバンド。
ビッグバンド、ジャズの歴史を振り返るような名曲の演奏。
5,000人が聴きに集まったジャズクラブ、という雰囲気だった。時間を忘れるくらいあっという間で、楽しかったなあ。
#lfj2025 #lfj ホールEキオスクステージ 20:10〜21:00 フォル・ニュイ!!第2夜 インドネシア・バリ島、ガムランの夕べ
https://www.lfj.jp/lfj_2025/event/article_04.html
ガムランにも色々な種類があるそうで。
「ガムラン・ググンタンガン」という、竹笛と打楽器による編成。ガムランというと金属の楽器のイメージがあるけれど、それだけじゃないんですね。
歌のメロディーは、沖縄の音楽も連想するような音色。
最後は客席もみんなで手ぶりと歌で一体感。
#lfj2025 #lfj 公演225〈異端児!~“アパッシュ”ラヴェルに捧げるスキャンダラスな演奏会〉
アリエノール・フェイクス(Ms)
アンサンブル・レザパッシュ!
ジュリアン・マスモンデ(指揮)
ラヴェルは、当時の前衛的な音楽家であった、という観点からの選曲。メンバーの中に日本人の方がいらっしゃって、解説とともに聴けて、より理解が深まったと思います。
「ボレロ」は、同時代のイタリアで日常的な音を音楽とする考え方に影響を受けたラヴェルが、工場見学した時の音を表現したらしい。その観点から捉えると、ノイズ・インダストリアルの祖先であり、ミュージック・コンクレートの祖先でもあるのかもしれない。
この曲の初演を聴いた一人の観客が、「ラヴェルは頭がおかしい!」と叫んで、ラヴェルは「あの観客だけが自分の意図を分かっている」と感想を述べたとか。
ラヴェルのメロディーと他の作曲家のメロディーを織り込んで、ラヴェルが何曲入っているかを観客に当てさせる「ラヴェルクイズ」という曲も。
#lfj2025 #lfj 244
〈二つの影~パリの日本人の想念〉
佐伯牧里南(p)
ご本人が最初に「シュールでマニアック」とおっしゃっていたのですが、確かに前半はそうした雰囲気がありました。私にとっては、サティの「グノシエンヌ」が一番なじみがあるくらいだった。
そして、プーランクの2曲から、後半に向けて、聴いていて緊張から安心という感じになっていくプログラム。
ご本人が編曲した「ふるさと」と、佐伯さんに献呈された「祭り」(作曲家の方はアコーディオン奏者でもあり、会場にもいらっしゃった)が、華やかな雰囲気がありました。
アンコールのフォーレの「無言歌」も印象的。
ドビュッシー:仮面、
西村朗:「3つの幻影」から 祈祷、
ラヴェル:「鏡」から 鐘の谷、
サティ: グノシエンヌ第1番、
武満徹:ロマンス、
ドビュッシー: 前奏曲集第1集から 雪の上の足跡、
プーランク: 愛の小径、
プーランク:「15の即興曲」から 「エディット・ピアフを讃えて」、
岡野貞一(佐伯編): ふるさと、
ボートン: 祭り
#lfj2025 #lfj 243
〈ロンドン〉
トリオ・カレニーヌ(ピアノ三重奏)、瀧本実里(fl)
18世紀後半に、J.C.バッハ(J.S.バッハの末子)とアーベルのドイツ生まれの作曲家が、活動拠点のロンドンで開催していた演奏会があったそうで。自作曲や、ハイドンらの曲を演奏していたとのこと。その雰囲気を再現する演奏会。ソロあり、合奏あり、形式は様々。優雅で明るい曲調の曲が多かった。ステージと客席が近いので、サロンでの演奏会のような、そんな雰囲気も感じました。
J.C.バッハ:ピアノ・ソナタ イ長調 op.17-5、ハイドン:三重奏曲 ト長調 Hob.Ⅳ:2(ロンドン・トリオ第2番)、
アーベル:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのためのアルペジオ、
アーベル:ピアノとヴァイオリンとチェロのためのソナタ第1番 ハ長調 op.2、
マッテイス:幻想曲、
ハイドン:ピアノ三重奏曲 ト長調 Hob.XV:25「ジプシー・トリオ」
#lfj2025 ホールEキオスクコンサート
エリプソス四重奏団(サックス四重奏)ELLIPSOS QUARTET
カルメン幻想曲や、バーンスタインの「マリア」(たぶん)、サックスではなくアカペラでの「ニューヨーク・ニューヨーク」など。
昨日からたくさんの公演に出演していて、それでいて演奏することの楽しさを聴いている側も感じるのがすごいなと思います。