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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-12-02

「家族同然にチームワークを形成する」親を親しみ用を顕せば、則ち安危憂を同ふす

親を親しみ用を顕せば、則ち安危憂を同ふす
―親親顕用、則安危同憂―

[原文](三国志 魏書 高堂隆伝)
親親顯用、則安危同憂。

[書き下し文]
親を親しみ用を顕(あらわ)せば、則ち安危憂を同ふす。

[原文の語訳]
親族のように親しんで必要な存在であると明らかにすれば、安危において感情を共有することができる。

[解釈]
家族のようなつきあいをすることで、喜怒哀楽を一緒に分かち合うということです。自分が必要な存在であるとされることで意識が違ってくるものです。
チームスポーツでは選手以外にもスタッフやトレーナーなども家族同然のように苦楽をともにしているものです。
家族経営が潤沢なように、組織でも従業員を家族のように思うことでチームワークが形成されます。ただしあくまで他人ですからプライベートまで立ち入らないように中止なくてはいけません。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-11-30

「勇気を与えられる存在になる」謇諤は以て物を励ますに足る

謇諤は以て物を励ますに足る
―謇諤足以励物―

[原文](三国志 魏書 高堂隆伝)
謇諤足以勵物。

[書き下し文]
謇諤(けんがく)は以て物を励ますに足る。

[原文の語訳]
遠慮なく直言することは何事においても励ますのに充分である。

[解釈]
正しいことを遠慮せずに意見したり、議論することは何事においても勇気づけられるということです。
正しい議論であれば、し尽くして導き出された結論に対して異論が出ることはなく、自信をもって出せるものです。
普段から何事にも歯に衣着せぬ手厳しい意見をしてくれる人に褒めてもらうと自信に繋がります。
優秀なトップには優秀な側近がいるもので、彼らの言葉がトップに英断させる勇気を与えている場合が多いものです。そういう人に身近にいてほしいものですし、自らがそういった存在になりたいものです。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-11-24

「専従できる環境を整える」忠臣その節を竭すを願う、故に匪躬の義有るなり

忠臣その節を竭すを願う、故に匪躬の義有るなり
―忠臣願竭其節、故有匪躬之義也―

[原文](三国志 魏書 高堂隆伝)
忠臣願竭其節、故有匪躬之義也。

[書き下し文]
忠臣その節を竭(つく)すを願う、故に匪躬(ひきゅう)の義有るなり。

[原文の語訳]
忠臣はその節義を尽すことを願い、そのため我が身を顧みず国家や主君のため尽くす節義が存在する。

[解釈]
忠義の臣下には国や主のために尽くすために、利己を顧みずその身を捧げる節義というものがあるとういうことです。
社会貢献のために自分の利益は考えず尽くすということです。それで資金繰りや生活が苦しくなってはいけませんが。
このような忠臣と呼べる人が安心して従事できるような環境や給与を整えるのがトップとして重要な仕事の一つですね。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-11-22

「動機づけとなる心のこもった言葉で語る」言が切至ならざれば、以て陛下を感寤するに足らざる

言が切至ならざれば、以て陛下を感寤するに足らざる
―言不切至、不足以感寤陛下―

[原文](三国志 魏書 楊阜伝)
言不切至、不足以感寤陛下。

[書き下し文]
言が切至ならざれば、以て陛下を感寤(かんご)するに足らざる。

[原文の語訳]
言葉が真心をもち親切でないと、陛下を感化し悟らせるところまでいかない。

[解釈]
相手に対し切実かつ丁寧な説得でないと何かを感じとってもらうことはできないということです。
商談や接客でも相手に対して真摯で丁寧な説明をしないと、共感を得た動機づけとはなりません。
商品も同じでそれ自体は言葉を発しませんがその作り込みは見る者に語りかけます。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-11-12

「適切に意見を求めてそれに応える」明主が上に在れば、群下は辞を尽くす

明主が上に在れば、群下は辞を尽くす
―明主在上、群下尽辞―

[原文](三国志 魏書 楊阜伝)
明主在上、羣下盡辭。

[書き下し文]
明主が上に在れば、群下(ぐんか)は辞を尽くす。

[原文の語訳]
賢明な君主が立っていれば、臣下は言葉の限りを尽くす。

[解釈]
名君の元においては、臣下はより良くするための意見を言葉の限り尽くすということです。逆に暗君であれば言っても無駄だと意見も述べなくなるということです。
できるトップは自らは無知であると意識し、現場や専門分野など周囲から広く意見を聴くものです。
どれだけ優秀な部下がいても、上司が無能では組織として成長は望めません。
できる人は分からないこともで何が分からないのかを認知し、適切に意見を求めることができます。馬鹿になって賢く聴ける人になりたいものです。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-11-08

「途中で投げ出さない」成に垂とするこれ功を棄て、不義の名に陷る

成に垂とするこれ功を棄て、不義の名に陷る
―棄垂成之功、陷不義之名―

[原文](三国志 魏書 楊阜伝)
棄垂成之功、陷不義之名。

[書き下し文]
成に垂(なんなん)とするこれ功を棄て、不義の名に陷る。

[原文の語訳]
もう少しで達成できる功労を放棄して、不義の人と烙印を押されてしまう。

[解釈]
諦めるということは、ここまできてもう少しで達成できるという功労を棄て、逆に不義理者のレッテルを貼られることになるということ、最後まで諦めるなということです。
終わりよければ全て良しに対して、順風満帆でも最後のわずかなしくじりでも全てがおじゃんになるということもあります。これまでに苦労が全て水の泡、さらに落第者の烙印を押されてしまう可能性さえあります。
結果も大事ですが過程も大事です。最後までやれるだけのことをやったのと、途中で諦めたのでは、同じ結果でも評価が違ってくるものです。可能な限り途中で投げ出さないで最後まで取り組むようにしたいものです

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-10-30

「勝算を得ていても慎重に事を運ぶ」そもそも廟算して而後に軍を出す、なお事に臨みて而懼れる

そもそも廟算して而後に軍を出す、なお事に臨みて而懼れる
―夫廟算而後出軍、猶臨事而懼―

[原文](三国志 魏書 辛毗伝)
夫廟筭而後出軍、猶臨事而懼。

[書き下し文]
そもそも廟算してしかる後に軍を出す、なお事に臨みて懼(おそ)れる。

[原文の語訳]
そもそも朝廷における勝利の作戦が立てられたのち軍を出す場合でも、なお事に臨んでの慎重さが必要。

[解釈]
事前に勝算を得ていたとしても、なおかつ事を運ぶには慎重さを要するということです。
勝った気でいると思わぬ油断を生じてしまいます。
確証を得ていても慎重さを大事にするのですから、準備がままならないうちに事を進めようとするならば、より慎重にいかなければいけません。特に先を読めない場合は大胆さも必要ですが、常にあらゆる状況を想定しておきたいものです。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-10-16

「適任者はここにいる」騏驥を而乗ら不釈て、焉んぞ皇皇として而更に索めん

騏驥を而乗ら不釈て、焉んぞ皇皇として而更に索めん
―釈騏驥而不乗、焉皇皇而更索―

[原文](三国志 魏書 杜襲伝)
釋騏驥而不乘、焉皇皇而更索。

[書き下し文]
騏驥を而乗らず釈(す)て、焉んぞ皇皇として而更に索(もと)めん。

[原文の語訳]
駿馬を乗らずに放置したままで、どうして慌ただしく他に探し求めるのか。

[解釈]
所有している優秀な馬をそのままにして、どうして他からさらに優秀な馬を探してこようかとというのか。適任者がいるのだから、別の人材を探す必要などないということです。
適材適所に人材や物事を配置できるマネージャーがいる組織は発展するものです。
特に急ぐ場合、最適なものがない中でも適切なものを見つけられるような眼力を身につけたいですね。時間をかけて最上を目指すより、手早く上位に達する方がプラスになる場合が多いものです。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-10-15

「勇気は初めはなくても持てるようになる」勇は習可也

勇は習可也
―勇可習也―

[原文](三国志 魏書 杜襲伝)
勇可習也。

[書き下し文]
勇は習可なり。

[原文の語訳]
勇気はだんだんと身につけられる。

[解釈]
勇気というものは気持ちの持ちようや訓練するなどすれば次第に身につけられるということです。
最初は臆病風に吹かれていても、自らの使命感や責任を意識するようになると勇気ある行動ができるようになります。
また周囲の影響によって勇気づけられるということもあります。これこそ「習うことができる」ということではないでしょうか。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-10-13

「付き合う相手をしっかり見定める」常に壁を鏨て書を蔵す

常に壁を鏨て書を蔵す
―常鏨壁蔵書―

[原文](三国志 魏書 杜襲伝)
常鑿壁藏書。

[書き下し文]
常に壁を鏨(さき)て書を蔵(ぞう)す。

[原文の語訳]
いつも壁に穴をあけて手紙を収める。

[解釈]
災いを避けるために、もらった手紙の封を開けることなく壁に開けた穴の中にしまっておき自らの潔白を証明した。危機管理がしっかりしているということです。
一人の犯罪者から芋づる式に共犯者が逮捕されいる場面で、自分はもらった手紙すら開けることがないくらい、この人物とは付き合いが皆無であるという何よりの証拠になりました。
幅広く人脈を広げることは必要ですが、一人の失態で属する組織全体に疑惑の目が向けられることがしばしばあります。付き合う人をきちんと選べるようにしたいものです。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-09-27

「奇策は一時凌ぎにすぎない」詐偽の道は、今は偷可と雖も、将後に復た無し

詐偽の道は、今は偷可と雖も、将後に復た無し
―詐偽之道、雖今偷可、後将無復―

[原文](三国志 魏書 徐宣伝)
詐偽之道、雖今偷可、後將無復。

[書き下し文]
詐偽の道は、今は偷可(とうか)といえども、はた後にまたなし。

[原文の語訳]
詐偽というものは、今は採用しても良いかもしれないが、おそらくその後は役に立たない。

[解釈]
奇策は今使えば効果はあるかもしれないが、次にはもう使えなくなるということです。相手も同じ手は二度食わないということです。
その提案は一時的に危機を脱するに用いても、継続的に活用できるものではない。一時凌ぎに過ぎないということです。
B級品などを利用して安易に安売りや大盤振る舞いをして注目を浴びても、それが長続きしなければ飽きられてしまいます。できる限り継続的な戦略を立てたいものです。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-09-12

「内部でも良好な人間関係を」閨門は雍穆

閨門は雍穆
―閨門雍穆―

[原文](三国志 魏書 陳矯伝)
閨門雍穆。

[書き下し文]
閨門(けいもん)は雍穆(ようぼく)。

[原文の語訳]
内部では打ち解けあっている。

[解釈]
門の奥にある部屋の中、つまり家庭内や夫婦間では打ち解けあっているということです。
組織内であっても対人関係は良好で睦まじくあって、人間関係は問題がないということです。
組織全体で役職に関係なく、互いに尊敬しあいながら言うべきことは言う。その上で良好な関係を保てるような環境整備を意識したいものです。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-08-29

「道義に外れた行動では失敗する」夫事を挙げて而義に於本か不、未だ敗れ不る者有る也

夫事を挙げて而義に於本か不、未だ敗れ不る者有る也
―夫挙事而不本於義、未有不敗者也―

[原文](三国志 魏書 桓階伝)
夫舉事而不本於義、未有不敗者也。

[書き下し文]
そもそも事を挙げて義において本かず、いまだ敗れざる者あるなり。

[原文の語訳]
そもそも行動を起こしても道義を基本としなければ、いまだに失敗者となる。

[解釈]
道義に基づかない行動は失敗に繋がるということです。
利己的な正義では世間には通用しません。社会貢献という正しい大義のもとであれば自ずと言動も伴ってくるものです。
目先の利益や自己満足、名誉欲や周囲の甘言にのせられて思いつきで言動を起こすようなトップには困りものです。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-08-10

「強みを捨ててはいけない」反して其の利器を釈て、更に於いて他に徴す

反して其の利器を釈て、更に於いて他に徴す
―反釈其利器、更徴於他―

[原文](三国志 魏書 王粲伝)
反釋其利器、更徵於他。

[書き下し文]
反して其の利器を釈(す)て、更において他に徴(しる)す。

[原文の語訳]
かえってその有利な武器を捨てて、改めて他者を募る。

[解釈]
手にしていた有利な武器をわざわざ捨てて、新たに人を募集する。他にチャンスを与えてしまうということです。
せっかく有利な交渉材料や商材をもっているのに、それをきちんと理解せず、わざわざ違う内容で提案をしてしまってライバルに商機を与えてしまってはいけません。
主力で利益率も高い商品をわざわざ廃盤にしてまで他社製造のPB品を新たに扱うのはリスクが高すぎます。
強みを捨てることは他社にチャンスを与えるだけでなく、自らも大きなリスクを背負います。改革も大事ですが、変えてはいけないところが必ずあるのです。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-08-09

「方法は違っても思いは同じ」経は違えど道が合えば、天人之に順ず

経は違えど道が合えば、天人之に順ず
―違経合道、天人順之―

[原文](三国志 魏書 王粲伝)
違經合道、天人順之。

[書き下し文]
経は違えど道が合えば、天人これに順ず。

[原文の語訳]
道理が違っても道義があっていれば、天も人もこれに従順する。

[解釈]
経路が違っていても同じ目的であれば、天であれ人であれ従うということです。
山頂を目指すにあたって登山経路はさまざまですが、登山者はどれかのルートを使ってでも頂きは目指すものです。
サービスの方法はさまざですが、皆お客さんをもてなすという気持ちは同じなのです。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-08-08

「正道でいく」龍は驤がり虎は歩く、高下は心在り

龍は驤がり虎は歩く、高下は心在り
―龍驤虎歩、高下在心―

[原文](三国志 魏書 王粲伝)
龍驤虎步、高下在心。

[書き下し文]
龍は驤(あ)がり虎は歩く、高下は心あり。

[原文の語訳]
龍が天に昇り虎が歩くように、上下優劣は思いのまま。

[解釈]
誰も止めることができないほど、思いのままに動かせるということです。
良い意味で権力を握っているのだから、そのまま正義に従えばよく、小賢しい邪心などいらないということです。
せっかくの正しい権力を細かいことにこだわって無駄にしてはもったいないです。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-08-07

「些細なことでもしっかりと」夫れ微物尚欺を以ては志を得る可から不

夫れ微物尚欺を以ては志を得る可から不
―夫微物尚不可欺以得志―

[原文](三国志 魏書 王粲伝)
夫微物尚不可欺以得志。

[書き下し文]
それ微物なお欺(ぎ)を以ては志を得るべからず。

[原文の語訳]
そもそも小さな生き物にさえ馬鹿にしていては志を成し遂げることはできない。

[解釈]
どんな些細なことでも欺いたり馬鹿にしていると、目的を達成することはできないということです。
ちょっとした嘘でその場を凌ごうとしても、それが徐々に大きくなって取り返しのつかないことになる危険性があります。
小さな事を馬鹿にしていると、そこに隙が生まれたり自惚れとなって後に影響してくるということです。
何事もたまに緊張をほぐすために気を抜くことはしても、楽をしようと手を抜くようなことはしないようにしましょう。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-07-22

「実力を発揮する機会が欲しい」欲逞其才力、輸能於明君也

其の才力を逞ふし、於いて能く明君に輸さんと欲する也
―欲逞其才力、輸能於明君也―

[原文](三国志 魏書 陳思王植伝)
欲逞其才力、輸能於明君也。

[書き下し文]
其の才力を逞(てい)ふし、於いて能く明君に輸(いた)さんと欲する也。

[原文の語訳]
その才能や能力を存分に発揮し、明君のために尽くそうと望む。

[解釈]
自分はまだまだ実力を発揮できていない、もっと仕事を与えてほしいという希望が隠っています。
過保護であったり、功績以上の報奨を与えられていることに納得がいかない、もっとトップや組織のために働きたい。まだ安心できる状態ではないはずなのに、お疲れさまでしたという処遇を受けるわけにはいかないと従事を懇願しているのです。
組織として上を目指すなら、構成員がもう少し無理をさせてほしい、チャレンジさせてほしいという意欲は大事です。一方でトップも「じゃあやってみろ」簡単に許可することなく、きちんと判断する必要があります。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-05-29

「後継者を見捨てない」生不負於孤弱、死無愧於地下

生きて孤弱に負わず、死して地下に愧しる無しと
―生不負於孤弱、死無愧於地下―

[原文](三国志 魏書 文聘伝)
生不負於孤弱、死無愧於地下。

[書き下し文]
生きて孤弱(こじゃく)に負わず、死して地下に愧(き)しる無しと。

[原文の語訳]
生きては幼くて身寄りのない孤児に背かず、死んでは地下にいる故人に恥じない。

[解釈]
周りに助ける人がいなくなり独り身になっているトップの後継者に対しても忠誠を尽くし、故人となった元トップに恥じることのないように心がけるということです。
トップの交代で求心力が低下する場合があります。特に有能だった前任者が他界してしまうと計り知れないものがあります。そんな中でも組織人として新任者にこれまで通り忠誠を尽くし、前任者に対しこれまでの恩を仇で返すことのないように務めるということです。
組織でなくても師と仰いだ人物であれば、残された家族に対し、受けた恩を返すことを忘れないようにしたいものです。

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こうめい@なるぱらnarupara@mstdn.jp
2018-04-03

「トップはトップの取るべき戦術を」此非大將法也

此れ大将の法に非ずなり
―此非大将法也―

[原文](三国志 魏書 張遼伝)
此非大將法也。

[書き下し文]
此れ大将の法に非(あら)ずなり。

[原文の語訳]
これは大将が採用する方法ではない。

[解釈]
体一つで相手方に乗り込んで説得したことに対し、そういった危険な方法は大将がとる策ではないということです。
トップにはトップの取るべき戦術があります。あまりに危険を顧みない単身乗り込む奇策には大きなリスクが伴い、もしものことがあると自らの組織全体に大きなダメージや動揺を与えることになります。
トップとして極端に卑屈になったり無謀にも思える言動をとる場合は、その後の組織内の安定化を念入りに計算した上で行なうようにしたいものです。

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